三角、雲、茶畑

帰ることのできない旅に出なければならなかったひとたちの見たその三角の山は、
美しかった?哀しかった?寂しかった?
数十年の時を経てなおその三角には濃いに淡いに緑が這い、
白く分厚い入道雲が煙ってとりまいていた。


帰りに見た茶畑は色眼鏡の薄茶を通してセピア色で、
否応なく昔の映像のように感じてしまった。